【技術の結晶】空撮とVRの融合 その2(撮影条件の検証)
- 2018.02.18
- ドローン
- 360CAM, 360CAMERA, AI, DJI, Googleストリートビュー, IT, MAVIC PRO, VR, グーグルストリートビュー, ドローン, 空撮
自分の中では、「ドローン研究所」と位置付けている潮芦屋にて、撮影条件の検証を実施致しました。前回の街中での条件(日中・夕暮れ・夜中)では完璧だと思われていた360度撮影ですが、色々と問題が発生。
前回と同様、まずは画像からどうぞ!
360度撮影
この画像を見る限りでは、何の問題も無いように見えますが、実は編集で誤魔化しているだけで、問題アリアリでした。
問題はあるものの、場所が場所だけにホント綺麗な360度画像になりました。この調子ですべてのシチュエーションで撮影できるよう検証していきたいと考えております。
検証
何が問題なのか?
- 一回のパノラマ撮影で34枚の撮影をAIにて実施するが、5回撮影して編集可能となるシーンが1回のみ(明るすぎて白飛びしているものと暗すぎて使えないものが混在)
- その使えるシーンでも合成編集にて合成不可能な画像が出てくる
- 合成不可能な画像が発生するため、歯抜けのエクレクタンギュラーになる
この問題によってどんな不都合があるのか?
- ただでさえ制限時間のあるドローン飛行(バッテリー継続時間)で、撮影効率が非常に悪い
- 合成密度が低い部分の粗が目立つ(フォトショップにて修正しているだけのため)
- これらにより、非効率、低品質となり、商用利用としては難しい
原因は?
- 風速は秒速5m以下のため、軸がズレたり、場所がズレたりではない
- CPL、UV、NDフィルターと色々と試したが、どのフィルターでも発生している
- 露出補正を行っても、どの数値でも発生している
- 取り始める角度(太陽のある位置に対して)によって成功率が変わる
- 特に海の上だけの画像は編集ソフトが合成位置を判別できない
使えないシーンが発生する問題と合成不可能画像が発生する問題は別問題です。これらから推測できることは、
- カメラの設定を色々と試すよりも、撮影開始角度(太陽との位置関係)が重要
- 時間をかけて撮影しているため、海上の波の形状が変わると編集ソフト側で合成位置が判別できない
対策
撮影効率を上げるための検証
AIによる自動撮影時にどのタイミングで太陽光をレンズが捉えるかで、その後の画像にも影響が出ているため、
- 太陽に対して色々な角度から撮影を開始する検証
- 上記に合わせて、ホワイトバランス、EV設定などを組み合わせる
- それらに加えて、CPL、ND(4,8,16)、UVなどフィルターを組みわせる
組合せだけでも、100通り以上となるため、かなり根気のいる検証作業となりそうです。
(1バッテリーで5~7撮影が限度)
白飛びはどうにもならないので、露出を押さえてRAW撮りで現像にてどこまで誤魔化せるかもノウハウとして押さえていきたいと思います。
(効率改善にはならないが、商用利用を考えるとRAW撮り基本ですね)
編集効率を上げるための検証
海だけの画像が、お互いの結合位置を判別できずに発生している問題であることは解っているので、
- 街中で撮影した自動撮影の撮影順番で強制的に結合合成できるようにソフト側を調整
- 効率は落ちるが、RAW撮りによる歯抜け部分の補完作業
ソフト側をどれだけ弄れるかは腕の見せ所だが、自信がありませーん!
(なんせフランスのソフトだけに言語理解するだけでも大変)
プロカメラマンが最後の最後に頼るのはRAW画像、最悪はそこで食い止めることができるよう検証。
まとめ
昨日は世紀の大発明気分で、かなりはしゃぎましたが、世の中そう簡単に成功はさせてくれません。ここまで約2年、スムーズに行ったことなんかは一度も無かったので、こんなことでは負けませんよ!
でも、バッテリーの数とドローンの数で考えると、上記の検証だけで、約1ヵ月は掛かる計算になるゾ(泣)
ここからは色々な協会の人たちにも協力いただけるので、意外にスムーズに行くかな!?
おまけ
たまたま、検証作業中にMAVICホルダー二人と出会いました。そして、そのMAVICを3台並べた画像です。
これも何かのご縁ですので、これからもお付き合い、宜しくお願い致します。
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